実は簡単!家庭の食医(入門編)

薬膳

家庭の食医

古代中国には「食医」という職業がありました。
「食医」は日々の食事から帝王の健康を管理し、内科医や外科医、獣医と比べても高い位の役職でした。
当時から、「食」が健康の第一歩だと考えられていたんですね。

薬膳という言葉を聞くと、「少し難しそう」や、「漢方が入っていそう」などと言われる方がいます。
私がお伝えしたい薬膳は、スーパーに売っている食材で簡単に取り入れられるものです。
自分自身が食医となって、家族の健康を維持していきましょう。

食材の意味

スーパーに並んでいる食材すべてに、体への働きかけがあることをご存じでしょうか。

例えば梅雨の時期に並ぶ「とうもろこし」には、消化機能を整え体の中に溜まった水分を排出する働きがあります。
梅雨の時期には「むくみ」の症状がある方が多いので、とうもろこしを上手に取り入れるといいでしょう。

とうもろこしの効果

普段「とうもろこし」は、黄色い実の部分を食べます。
とうもろこしの実だけでも、十分栄養があり美味しいです。
しかしとうもろこしは、ひげ根や皮、芯にもさまざまな効果があるのをご存じでしょうか。
特にひげ根は、漢方では「南蛮毛」と呼ばれ利尿効果が高い生薬とされています。
例えばとうもろこしご飯を作る場合、ひげ根や芯、皮も一緒に炊いてみてください。
むくみを改善して、より効果的な薬膳とうもろこしご飯が作れます。
皮やひげ根はよく洗って、私は皮は中の薄皮二枚ほどを使います。
炊きあがったらひげ根や芯、皮は必ず取り出してください。

薬膳の食材を選ぶ時、その食材が体を温めるのか、冷やすのか、
どちらでもないのかが大事なポイントです。これを、薬膳では「五性」と言います。
とうもろこしは「平」といって冷やすことも温めることもしませんので、
安心して食べていただける食材です。
冷え気味で体を温めたいと思ったら、「五性」が温める食材を加えましょう。

例えば「生姜」。
おなかを温めて、食欲を増進させる作用があります。
風邪の初期にも効果的です。
「生姜」は殺菌力がありますので、食中毒の予防にも繋がります。
ただし、「生姜」を温める効果として使用する時の注意が一つあります。
それは、加熱すること。
「生姜」は加熱することで、ショウガオールという成分が出てきます。
ショウガオールが体を芯からポカポカと温めてくれるのです。
とうもろこしごはんを作る時に千切りした生姜を一緒に炊くと、体を温めてむくみも改善します。
薬膳とうもろこし生姜ごはんの出来上がりです。

時間がない時は、コーンの缶詰と生姜の佃煮を炊いても美味しい薬膳ごはんができます。
他にも、市販されているコーン茶やとうもろこしのひげ茶も手軽にできる薬膳です。

【今日のワンポイント】

スーパーに並んでいる食材すべてに意味があります。
特性を知って家族の食医になりましょう。

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