中医学から生まれた薬膳

薬膳

薬膳のベースとなっているのは、中医学(東洋医学)。
私たちが慣れ親しんでいる西洋医学は、病気を局所的に見て治療します。
それに対して中医学は、「人」を見る医学と言われています。
例えば頭痛のときに、西洋医学では熱を測ったりMRIを撮ったり多方面から科学的に治療方法を考えていきます。
一方で中医学は、ただ単に頭が痛いというところに着目するのでなく、その人の生活環境や体質、季節などから治療法をはじき出していくのです。
中医学では、バランスが取れた状態が「健康」であると考えます。

気血水

中医学では、私たちの生命活動に必要なのは気・血・水の三要素であると考えます。

「気」は目に見えないエネルギー
「血」は栄養を運ぶもの
「水」は津液とも言い、血液以外の体液

この三要素が、多すぎず少なすぎず体の中を滞りなく流れていることが健康と言えますね。
治療法は、この気血水が足りなかったり、多すぎたり滞っていたら、それを作り出したり取り除いたりスムーズに流すことで健康な状態にします。

陰陽とは

宇宙、自然、そして私たちの人体もすべて陰と陽の対立するものに分けられます。
どれも一つでは存在せず、常に動きながらお互いにバランスをとっているという考えです。
例えば夜と昼、月と太陽など陰は冷たく静かなもの、陽は温かく活動的なものを表します。
どちらが良い悪いではなく、どちらもお互いを助け合いながら中庸にしていくことが健康な状態と言えます。

五行論とは

自然界に存在するすべてのものを、「木」「火」「土」「金」「水」の5つの要素に分類する考え方です。
5つがお互いに助け合ったり抑制しあったりしながら、バランスを保っています。
私たちの臓器もこの5つの要素に分けられ、お互いの関係が崩れると病気になると考えられています。

まとめ

ここまで薬膳の考え方のベースとなる中医学について、気血水、陰陽五行について説明をしてきました。

それぞれとても難しく感じられるかもしれませんが、私たちが生活する中でも気づくことが多くあります。
例えば気血水の「気」。
知らず知らずに、「気」の付く言葉を使っていませんか?

「気を遣う」「気がきかない」「気疲れした」「気になる」「元気」など。

この「気」とはなんでしょう。
目に見えないけど、何となくイメージできますよね。
このような感じで、日常生活の中にあるもので探してみても面白いかもしれません。

今日のポイント

何事もバランスをとることが大事です。
日々の生活の中でバランスを意識して生活してみましょう。

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